前回、カスタマーサポートは大きなメリットが得られ、重要だというお話をしましたが、その反面、運用していく事が非常に困難という課題もあります。なぜ運用が困難なのか、またどうすれば効率的に稼働が可能かについてご紹介していきたいと思います。
カスタマーサポート運用の課題
CS向上に一役かっているカスタマーサポートセンターですが、ここでは運用する中で陥りやすい課題を3つご紹介したいと思います。
属人化しやすい
例えば、同じお問合せを受けたとしましょう。Aさんはキャリアが長く、知識もあるため5分でご案内を終える事ができますが、Bさんはキャリアが浅く、知識も深くないため、対応に15分掛かってしまいます。案内すべき内容は同じにも拘らず、完結するまでの時間が長くなってしまう事で、必然的にAさんがこなす量が多くなり、属人化へと繋がってしまうのです。また、迅速且つ正確な案内が必要なカスタマーサポートとして、キャリアによって差が出ることは、お客様に迷惑を掛けてしまう事にも繋がるのです。
独自のマニュアルを作ってしまう
マニュアルに載っていないイレギュラーな問合せは日常的にあります。その都度、情報共有ができていれば問題はありませんが、応対者のみが経験や知識を貯め込み、共有していないという話をしばしば耳にします。全体での情報共有がされていなければ、応対にバラつきを生む要因になり、場合によっては更なるクレームに発展してしまう可能性さえあります。折角の経験が次回に活かされず、お客様の不満を解消することができなくなってしまうのです。
人員確保にかかるリソースが大きい
お問合せの中には、厳しい意見を寄せられる機会もあるため、応対者のメンタルケアは常に必要になります。また厳しい意見でなくとも、声や言葉遣い、案内する内容に間違いがないか等、神経を尖らせながら応対をしているため、ケアを怠れば、当然離職にも繋がってしまいます。貴重な人員を失うばかりでなく、プロフェッショナルとして育ててきた時間も水の泡になってしまい、新たに求人や教育を行うことになります。
カスタマーサポートの効率化
上に挙げた例でも管理の煩雑さ、難しさが伝わったかと思います。その打開策として3つご紹介いたします。
FAQやチャットボットの活用
多く寄せられている質問は、ホームページ上にお客様用のFAQやチャットボットを導入する事で、電話による問合せ件数を減らすことが見込まれ、またお客様もご自身のタイミングで解決を図ることが可能です。お客様と企業の双方にとって非常に効率的となります。
FAQとは・・・
Frequently Asked Questionsの略で『お問合せの多い質問』を指します。ホームページ等に入れることができるシステムで、事前によくある質問のデータを蓄えておく事により、お客様自身で検索、解決までを図っていただくものとなります。社内向けとは違い、できるだけわかりやすい言葉で準備する必要があります。
チャットボットとは・・・
チャットとロボットを組み合わせた言葉で、人に代わって自動でチャットの返信を行うものです。質問を読み取り、キーとなるワードから回答をご案内するものとなります。
マニュアルの共有化
各自で所有している資料やマニュアルを廃止し、すべてナレッジベースを基にご案内とすることで、応対者のキャリアによる解決までのバラつきを潰せることとなります。
最近ではKCS(ナレッジセンターサービス)というフレームワークも話題となっており、個々の記憶や知識に依存しない手法が浸透しつつあります。
BPO企業への委託
お客様対応をBPO企業へ委託してしまうことも効率化に繋がるでしょう。不確実性の強い要素として人員確保がありますが、委託することにより採用や教育にかかるリソースは不要となります。一番に行いたい『お客様の声を活かし、顧客満足度を上げる』ことに注力することが可能となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
安定した運用を行い続けるには、均等化や簡略化を推し進め、お客様の声を活かすことに集中することが重要となります。
2部構成でカスタマーサポートについてお話をしましたが、このセクションがどれだけ重要か、またどれだけ運用が難しいかが伝わりましたでしょうか。縁の下の力持ちとして活躍するカスタマーサポート、いま一度、運用を見直すことで更にファンを増すキッカケになるでしょう。
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