コールセンターの仕組み~開設には何が必要?~
コールセンターの立ち上げ担当を任命されたけど、何をすれば良いの?
コールセンター運用を見直したいけど、どうすれば良いの?
といった方へのお役立ち情報として、コールセンターがどのような構成されているか?開設には何が必要か?を解説します。
必要なのは「ヒト・モノ・カネ・情報」
4大経営資源と呼ばれる、ヒト・モノ・カネ・情報。
コールセンターの運用で必要とされる要素も、これらに分解して読み解くことができます。
本記事では「ヒト」について解説します!
コールセンターを構成する「ヒト(人)」
コールセンターを構成する「ヒト(役割)」は、大きく分けると、コミュニケーター(電話応対者)、SV(スーパーバイザー/現場監督)、センター長(責任者)の3種類です。
研修やマニュアル管理に専任者を配置する体制もありますが、ここでは大別しSVに含むものとしています。
コミュニケーター(電話応対者)
※企業により様々な呼び方があります。⇒オペレーター、エージェント、CSR、TSR等
コールセンターで最も重要な役割、「お客様との電話応対」を担います。
企業により、自社雇用(正社員、アルバイトスタッフ等の有期社員)・派遣社員といった様々な雇用形態で体制を構築しており、それぞれにメリット・デメリットがあります。
- 正社員:会社への高い帰属意識と専門性を持った顧客対応。人件費は高額。
- アルバイト等: お客様のニーズと就業者の働き方を組み合わせ、低コストで柔軟性のある窓口体制を構築可能。担当者毎にシフトや勤続年数・対応スキルのバラつきが出やすく、運用の安定化が課題。
- 派遣社員:自社雇用と比べ、採用活動が不要・労務管理の負担も軽減される。技術者派遣と異なり、派遣会社が担当者のスキルを担保出来ない事が多い。アルバイト等より高コスト。
SV(スーパーバイザー/現場監督)
コールセンター現場における運用管理を担当、コミュニケーター6~7席に対しSV1席を配置し、サポートする体制が多いようです。
- エスカレーション①: 判断が難しい問合せに対する解決策の決定。お客様対応中、コミュニケーターが判断に悩んだ際のサポート・指示だし。
- エスカレーション②:後続処理における一定の承認権限。費用発生や他部署連携が必要となる際、申請承認・連携を担当。
- 研修・品質管理:商品知識・電話スキル・ツール利用方法等、業務に必要なスキルをコミュニケーターが習熟するための環境整備、研修の実施。
センター長(責任者)
責任者としてセンター全体の舵取りを行ないます。センターの運用方針決定、KGI・KPI・人員配置やコスト面の予実管理、他部署との連携を行ない、センター内における最終決定を担います。
「ヒト」を準備する流れ
責任者⇒SV⇒コミュニケーター
コールセンターを開設する際、まず必要となるのはセンターの責任者です。仮にアウトソーサーを用いて外部委託する場合も、自社内の責任者を配置する事で会社の方針とセンター運用を連結させることが可能になります。まずは責任者を配置しましょう。
次に必要となるのは、SVとなります。運用ルール・対応方法のマニュアル化を進め、コミュニケーターの採用・研修準備を整えましょう。外部委託ではこのポジションから任せる形が多いですが、派遣社員や自社雇用のアルバイトで運用する際は、自社業務を把握した正社員を配置する事が多いです。
センター長・SVのどちらかにはコールセンター経験者を配置するのが望ましいため、社内の人員だけでは難しい場合、軽々豊富な人財を中途採用するケースも多くなっています。
責任者・SVを配置し、研修体制も整ったら、その後コミュニケーターを採用・研修していきます。ツール・マニュアルを含めた窓口の体制が整わない状態でコミュニケーターを採用した場合、実質放置気味の研修となり、離職率増加にも繋がってしまうため、要注意です。
まずは受け入れる体制を整える事を優先しましょう。
まとめ
本記事では、コールセンター開設に向け必要な「ヒト」について、紹介いたしました。
厳密には雇用に伴う人事部門の力も必要ですし、開発・営業等多くの他部署の協力があってこそコールセンターは成り立っています。多くの仲間の力を以って、お客様に愛される素晴らしいコールセンターが一つでも多くできると良いですね。
コールセンターに必要な「モノ」「カネ」「情報」については、また別記事にてご紹介します!