外部委託の事をアウトソーシングと呼ぶことがあります。
そして、アウトソーシングは大別すると、【BPO】【ITO】【KPO】の3種類に分けることができます。
今回は、この3種類のアウトソーシングについて紹介します。
3種類のアウトソーシングの形態
BPO(Business Process Outsourcing)
まず初めに、BPOについて紹介します。
これは、バックオフィス業務全般をアウトソーシングすることを指します。
そしてその中には、人事・総務・経理といった業務が含まれます。
そして、BPOの対象となる業務は、「負荷となっている」「属人化している」といった特徴があります。
BPOでは、これらの業務を専門的としている企業に委託します。そうする事で、負担の軽減やコア業務の集中、品質の向上に繋がることが期待できます。
BPOの例
- 総務、経理、人事業務
- 事務業務
- 電話対応業務
- コールセンター/コンタクトセンター
ITO(Information Technology Outsourcing)
次に、ITOについて紹介します。
ITOは、情報技術や情報システムなどに関する業務をアウトソーシングすることを指します。
ここでは、情報システム部門が担当する業務が該当します。
ITOを活用する事で、自社にIT人材を抱える必要がなくなります。
特に、社内で情報セキュリティ部門がない企業はオススメです。また、IT業務が属人化してしまった「一人情シス」と言われる状態の解決にも役立てます。
ITOの例
- 社内ヘルプデスク業務
- システム運用(管理・保守)
- セキュリティ運用
- サーバーなどの運用・管理
KPO(Knowledge Process Outsourcing)
最後に、KPOについて紹介します。
KPOは、マニュアル化できない非定型の知的処理業務のアウトソーシングを指します。この業務の中には、情報の収集、高度な分析、解析、加工が含まれます。
KPOでは、業務の代行に留まらず、顧客へ期待以上の情報提供が求められます。そのためには、分析力・判断力・創造性を活かす能力が必要となってきます。
市場データなどの客観的なデータに基づき、経営的・戦略的な目線で事業計画などを立てる際に有効活用されます。
KPOの例
- 医療開発、医薬開発の為の治験データ収集および研究開発
- 株式調査、ビジネスにおける市場調査
アウトソーシングの種類と付加価値についての一覧

アウトソーシングの需要が増加する理由
昨今、アウトソーシングの需要は下記の理由により高まりつつあります。
①人材不足
少子高齢化・人口減少により、慢性的な人材不足は事業継続に大きな影響を及ぼしています。
これからも人口減少は継続すると見られ、アウトソーシングは有効な手段だと考えられています。
②効率化・生産性の向上
生産性を上げる為には、自社のコア業務にいかに集中できるかがポイントとなります。その為にノンコア業務はアウトソーシングするという選択肢に繋がっているようです。
③事業戦略
企業競争の中で事業戦略として、新たな市場分野に進出する企業が、重要拠点としてアウトソーシングを利用したり、社内のリソースを最大限活用する為に利用したりすることが増加しています。
アウトソーシングは上手く活用することで、大きな効果が得られます。企業内で抱える問題解決に繋がり、事業戦略のひとつとなり、マーケット内での競争力を向上させると考えています。