NotebookLMをコールセンターで活用する方法|精度検証・導入メリット・注意点を完全解説【2026】

コールセンター運用では、「情報が散在していて探しづらい」「回答のばらつきが発生する」といった課題が常に存在します。
そこで、今回紹介するGoogleの生成AI「NotebookLM」は、アップロードした資料を根拠として回答を生成する仕組みにより、誤回答を抑えながらマニュアル検索やQA対応を支援できるツールです。
さらに 2025年4月のアップデートで追加された Discover Sources により、必要に応じて NotebookLM自身がウェブ上の関連情報を収集し、候補ソースとして提示する機能も加わりました。
(※ただし回答時の根拠は、ノートに登録されたソースのみです)

本記事では、NotebookLMの基本機能および当社での検証結果から得られた「コールセンターでの活用例5選」を紹介します。

本記事は、2026年3月時点の情報を基に記載しています。
最新のサービス情報については、公式のNotebookLMヘルプをご参照ください。

また、本記事の目的はあくまでも情報発信であり、営利目的のプロダクト紹介ではありません。
サービスの利用有無に関しては、読者様のご判断でご利用ください。

目次

NotebookLMとは?─ “質問に強いAI”という新しい選択肢

NotebookLMは Google が開発した“ノート型AIアシスタント”で、ユーザーが指定した資料を基に回答・要約・コンテンツ生成を行うことが特徴です。

NotebookLMの特徴

  • 資料に基づく “根拠付き回答”
  • ソースごとの引用箇所を明示
  • 音声・動画・スライドなど多様なコンテンツ自動生成機能

Discover Sources による拡張

2025年以降、NotebookLMは “Discover Sources” ボタンを押すと Web から関連する資料を収集し、ノートに追加できるようになりました。

※誤解しやすい点
Discover Sources は“参考資料の推薦”であり、回答生成に利用されるのはノートに登録された資料のみです(Web全体を直接参照して回答するわけではありません)。


NotebookLMの仕組みと特徴

ソース限定の回答生成

NotebookLMは、以下のような“ソース”をまとめたノートを作成し、その内容のみを根拠として回答します。

  • PDF、Word、テキスト
  • Googleドキュメント/スライド
  • WebページURL
  • 音声(mp3 / wav)
  • 画像
  • YouTube動画(文字起こし)

回答では “参照した箇所の引用” がセットで返ってくるため、根拠の確認が容易なのが大きな特徴です。

複数マニュアルを全て把握していて、質問すると根拠つきで説明してくれる“知識特化型SV”に相談しているような感覚が近いかもしれません。


一般的なAIとの違い

観点一般的なAIチャットNotebookLM
回答根拠不明確なことがあるソースを引用して回答
参照範囲Web全体を含むノート内ソースに限定
コールセンター適性ハルシネーションリスクマニュアル前提のQ&Aに強い

※ Discover Sourcesによ検索の“補助”は可能ですが、回答生成時はあくまで“ノート内”の情報に限定されます。


ハルシネーション(誤回答)対策

また、NotebookLMは「ソースにない情報を推測しない」という設計で、情報が不足している場合は「分かりません」と回答する仕様です。
この挙動により、コールセンター運用における“根拠のない誤回答”を大幅に減らせます。

※ソースがあっても「解釈がズレる」可能性はあるため、最終確認は人手で行うことを推奨します。
※ただし、その場合も理由を突き止めやすく、修正しやすいのが特徴です。


コールセンター運用とNotebookLMが相性の良い理由

それでは、NotebookLMがコールセンター運用で“特に強みを発揮する理由”を3つの視点で整理します。

複数マニュアルを横断できる

コールセンター現場では「資料が散在し必要な情報にたどり着けない」問題が常に発生します。
しかし、NotebookLMは複数のマニュアルやFAQを1つにまとめて検索できるため、「どの資料を見ればいい?」という現場の迷いを解消しやすいのが大きな強みです。

×「マニュアル探しはベテランの匠の技が必要!」
・・・といったことが減り、新人でも必要な情報により早くアクセスできるようになります。


研修コンテンツ生成が強力

さらに、NotebookLMは教育用コンテンツ生成(構成案・台本・クイズ)が得意です。

  • 新人研修の台本
  • ロールプレイシナリオ
  • 用語集
  • 一問一答集
  • 確認テスト

といった資料の「叩き台」を瞬時に生成できます。

研修を担当するSVやトレーナーにとって、“ゼロから作らなくてよい”メリットは非常に大きいでしょう。


企業利用でも安心できるプライバシー設計

また、生成AIの業務利用に関しては、入力した情報を生成AIに学習されてしまうという懸念があります。
しかし、NotebookLMでは、Google Workspaceアカウントの場合、公式に下記が明記されています。

  • アップロード資料やクエリは AIモデルの学習に利用されない
  • 人間のレビュアーが閲覧しない

各社のセキュリティ基準に依りますが、一般的な生成AIと比べて安心して使えると思います。

Google Workspace または Google Workspace for Education のユーザー。NotebookLM でのアップロード、クエリ、モデルの回答は、高評価または低評価のフィードバックを提供した場合でも、人間のレビュアーが確認することも、AI モデルのトレーニングに使用されることもありません。

~NotebookLMヘルプより1

上記以外の場合、Googleプライバシーポリシーに従って使用される旨が明記されています。
特に「高評価または低評価のフィードバック」は人間によるレビュー対象にもなるため、フィードバックには機密情報やデリケートな情報を含めないでください。


NotebookLMの使い方(基本手順)

ここでは NotebookLM を試す際の手順を簡潔にまとめます。

Webサイトにログインする

  1. Google NotebookLM のURL( https://notebooklm.google.com/ )にアクセスする。
  2. Googleアカウントでログインする。

※個人利用のGoogleアカウント(無料)でも、利用可能です。
企業利用でのセキュリティは、各社で契約のGoogle Workspace等で管理することになります。

NotebookLMイメージ画面

ログインすると上記のような画面が表示されます。 ※2026年3月時点の画面

ソース画面:回答根拠のソースを指定する

NotebookLMのソース画面(左側)

まず、左の青枠内は回答根拠となる情報をまとめるソース画面です。

ここでは、下記の情報をノートとして登録することができます。

  • ファイルのアップロード
  • Webサイト
  • Googleドライブ
  • テキスト情報

今回は、当社コーポレートサイトのトップページをソースに入力してみました。

ソースにアップできるファイルの種類2は、文章テキスト、スライド、音声や画像ファイル等、幅広いファイルが利用できます。

チャット画面:ソースを基に質問への回答を得る

NotebookLMのチャット画面(中央)

次に、チャットの入力画面です。

ここでは、一般的なAIチャットと同じように、聞きたい質問を入力します。

しかし、NotebookLMは、ソースに登録した情報だけを根拠に回答を生成します。
そのため 「どこを根拠に回答したか」 が明確で、専門的な内容でも確認しながら使えます。

使い方は、一般的なAIチャットと同じで、ほとんどの人が感覚的に利用できると思います!

Studio画面:ソースを基にコンテンツを作成する

NotebookLMのStudio画面(右側)

最後に、Studio画面です。

ここでは、ソースを基に下記のようなコンテンツを作成できます。

  • 音声解説
  • スライド資料
  • 動画解説
  • マインドマップ
  • レポート
  • フラッシュカード
  • クイズ
  • インフォグラフィック
  • Data Table

なんと!
ほとんどのコンテンツを、ワンクリックで初稿として自動生成できます!


コールセンター業務に効くNotebookLM活用5選 ~ 実践してみた感想 ~

ここからが本題です。
コールセンターの現場で特に役立ちやすい活用方法を5つ厳選し、実践してみました。

① コミュニケーター&SV向け「参照用QAボット」として活用

NotebookLMにマニュアルやFAQを登録すると、“根拠つきで回答するQAボット”として利用できます。
特に、実務では以下のメリットを感じました。

  • 回答ごとに出典が表示されるため、SVがレビューしやすい
  • 新人が質問しやすくなるため、教育効率が向上
  • 回答のばらつきを抑えられる

筆者の環境では、ソースのデータ量が増えると応答速度が落ちてしまいました。
即効性の高い対応を求められる電話対応で、同じような症状が出る場合は、研修・事前確認での利用のほうが向いているかもしれません。

※NotebookLM の速度は、利用環境(資料量/資料形式/ネットワーク/モデル負荷等)で変動する可能性があります。ご自身の環境で実際にお試しください。

精度(ハルシネーション対策)の感想

ここで気になるのは、上述したハルシネーションです。
そこで、質問に対して、ソースに情報がある場合と、ない場合のパターンで、実験をしてみました。

  • 質問:東京テレマーケティングの創業はいつ?
  • 回答:1989年12月16日
  • ソース
    • コーポレートサイトのTOPページ(創業日の情報なし)
    • コーポレートサイトの会社概要(創業日の情報あり)
  • ケース
    • ケースA:ソースに情報がない場合(TOPページのみ)
    • ケースB:ソースに情報がある場合(TOPページと会社概要ページ)
NotebookLMのチャット回答。ソースに回答がないとき、回答なし。具体的な情報が資料に明記されていないという解説。

⇒ 回答なし。具体的な情報が資料に明記されていないという解説。

実験の結果、NotebookLMは

  • ソースに情報がない場合 →「情報がありません」と回答
  • ソースに情報がある場合 → 正確な回答を返す

という振る舞いを確認できました。
この挙動は、コールセンターのように“誤回答リスクを最小化したい現場”に非常に向いています。

これなら、誤って不確かな情報を取り扱ってしまう心配が減りますね。


② FAQ・マニュアル改訂の「叩き台」をAIと協力して作成

「マニュアルが重く古く、どこから直せばいいか分からない…」
という課題は多くの現場で見られます。

AIに依頼できること例

  • 想定される質問を列挙
  • 回答の矛盾や重複の抽出
  • 重要度に応じた分類

これにより、改訂ポイントの洗い出しが圧倒的に早くなる可能性があります。


③ 新人研修の「ロールプレイ台本」生成

マニュアル・想定問答・過去のQ&Aを読み込ませたうえで、

  • 「プラン変更案内のロールプレイ台本を作成」
  • 「クレーム初期対応の会話例を3パターン生成」

などと依頼できます。

複数の台本をAIに作らせ、最後に自社トーンへ整えるだけで完成するため、研修準備が大きく効率UPします。
“誰向けに”
“どの形式で”
“どの程度の詳しさで”
という3点を伝えると精度が上がります。


④ サービス紹介のコンテンツ作成

Studioを活用すれば、新たなサービスを知るための紹介資料を簡単に作成できます。

  • 研修スライド案
  • 動画・音声の読み上げによるサービス紹介

など、多くの教育資料を簡単に作成できます。

NotebookLMの動画作成画面。形式8説明動画・概要)、言語、ビジュアルスタイルの選択

画像は、動画作成画面です。

以下の簡単な内容を指定するだけで、ソースを基にAIが自動で動画を作成してくれます。

設定する内容

  • 形式の選択(説明動画か概要か)
  • 言語の選択
  • ビジュアルスタイルの選択
  • AI ホストが焦点を当てるべきことの指示
    ※未入力でも作成可

完成動画のクオリティは凄いの一言!
※後日公開予定です。


⑤ クイズ(テスト)・フラッシュカードの自動生成

Studioでは、クイズやフラッシュカードもワンクリックで作成できます。

  • 座学の理解度チェック
  • 業務内容変更時の確認
  • 空き時間の復習用

など、非常に有用な利用方法が期待できます。

NotebookLMで作成された企業クイズ:東京テレマーケティングの大きな特徴は?
  • フラッシュカード:イメージは単語帳です。出てくる単語の意味を即座に回答します。
  • クイズ:テスト問題が自動で出来上がります。
    画像のクイズは、東京テレマーケティングのコーポレートサイトを基に自動で作成された問題です。

特に、NotebookLMのクイズ作成機能は、コールセンターの研修にマッチします。空き時間の有効活用は、多くのSVを歓喜させるでしょう。

これなら自習時間であっても、楽しく学べそうですね!


まとめ

NotebookLMは、一般的な生成AIとは異なり、「指定した資料だけを根拠に回答する」という特性を持つことで、コールセンター運用で求められる“正確性”と非常に相性の良いAIです。

特に、

  • マニュアル参照の手間削減
  • QA品質の平準化
  • 研修コンテンツの効率的な作成
  • 現場の「情報迷子」解消
    といった課題に対して、すぐに効果を実感しやすい点が大きな魅力です。

ただし、NotebookLMは万能のAIではなく、「資料の品質に回答品質が依存する」点には注意が必要です。
AIが間違いにくい環境をつくることも、 センター運営における重要なマネジメントの一部と言えるでしょう。

また、AIを導入する目的は、現場の代わりをつくることではなく、コミュニケーターやSVが“判断が必要な業務”に集中できる環境を整えることです。NotebookLMは、そのための選択肢として十分な可能性を持っています。

生成AIの活用は、まだ発展途上だからこそ、
“どこに活かすと運用が楽になるのか?”
“どの業務をAIに任せると効果が出るのか?”
を丁寧に見極めることが大切です。

本記事が、皆さまのセンター運営やAI活用のヒントになれば幸いです。

  1. フィードバックの取り扱いについて ⇒ 参照元:問題を報告する、全般的なフィードバックを送信する(NotebookLMヘルプ)  ↩︎
  2. ソースの制限事項と詳細 ⇒ 参照元:ノートブックの新しいソースを追加または検索する(NotebookLMヘルプ)  ↩︎
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次